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2011年4月29日〜5月1日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2泊3日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Day 1 (大石峠〜黒岳) 今年もGWがやってきた。昨年は「GWにテントが張れる山」として比良系山へ行ったが、今年はぜひ富士を見たいと思い、富士周辺の山に出掛ける事にした。もちろんテント泊だが、昨年同様、特にテント場がある山ではない。マナーに気を付け、準備はしっかりとしておきたい。 目的に定めた山は富士山の北にある黒岳(1,792m)。山頂からは川口湖や湖畔の街、そして北側からなので稜線の美しい富士が眺められる。初日はこの黒岳山頂にテントを張り、翌日は同じく富士の展望で人気の高い三ツ峠山付近にテント泊する2泊3日の計画を立てた。昨年は1泊2日で、どうもも物足りなかった為だ。じっくり富士を眺めながら歩ける贅沢コースだ。 GW前夜の28日の夜に出発する。仕事を終えてからの運転なので、やはり辛い。富士に出掛ける時は東名を利用していたが、今回は中央道にしてみた。富士の近くまで高速で行けるからだ。 GWが近いとは言え、中央道はやはりたくさんのトラックで賑わっている。またそれ以上に乗用車の数も多い。SAなどでは満車で止めるのも大変だ。 睡眠を欲する体に鞭を打ち、仮眠を取りながら中央道・一宮御坂ICを降り、国道137号線を走る。時刻は朝の4時近くなっており、既に薄明るい。そして御坂トンネルを抜けると、目の前に大きな富士が姿を現す。久々に近くで見る大きな富士に、思わず目が覚める。そして真っ白な雪を被った美しい富士だ。嫌でもテンションが上がる。 大石公園で休憩し、そのまま今回の出発地点である大石峠の登山口付近まで車で行く。若彦トンネル付近に車を停め、準備体操の後いざ出発。トンネルの隣にある林道を歩くと、すぐに登山口が見つかった。まずは大石峠までを一気に登る。最初にして、恐らく最大の苦労場であろう。
枯れ葉の多い杉林を歩く。これはどこの里山でも同じ風景だ。空気は澄み、涼しいので歩きやすいが、やはり景色は単調になる。登山者は他に男性2名のペアがいるぐらい。自分たちとは逆の方面である節刀ヶ岳に登るそうだ。GWなのに意外と人が少ない。 薄暗い杉林を歩く。 つづら折れになっていて、やはり歩けば確実に高度が上がっている。その代わり、当然だが登りが多い。場所的にも富士が見えないのが残念だが、今日以降の景色に期待して歩みを進める。 登山口から大石峠までは地図では1時間半となっているが、そんな時間では全然着かなかった。何せテント装備。カメラも含めると20kgはある。ちなみにその多くを占めるのが「水」だ。今回の登山コースでは水場が全然ない。地図上ではこの大石峠の間にも一ヶ所あるようだが、涸れ果てたのか見つけられなかった。2泊3日で、相棒と二人。6Lの水を担いで登っている。自然と歩みは遅くなる。 物凄いエネルギーを消費しているのか、手持ちの行動食がガンガン減ってゆくし、水もどんどんなくなる。おやつ用に買ってきたロールケーキもバクバクと食べる。普段ではあり得ない食べ方だが、エネルギーを欲している体と、それを感じる自分。「生きる為に食べる」ことを実感できる瞬間。山登りのもう一つの醍醐味である。
結局2時間ぐらいかけてようやく大石峠に到着した。 なかなか景色がいい場所で、ガスってはしまったが富士山も一望できる。広いスペースもあり、テントを張るにも抜群の場所だ。逆コースから登った場合には是非ここで張りたい。景色も文句なし、広く適当に草も生えている。
大石峠からは黒岳に向かって稜線歩きとなる。1,500〜1,700m位の標高なので、この時期には歩くにはちょうどいい。道はよく踏まれていて迷うこともないし、天気が良ければ富士山も良く見える。ただこの時期は全体気に枯れ木のような雰囲気なので、歩いていてもちょっと寂しい感はある。 多少の岩場や登り下りはあるものの、09:00に不逢山、10:30に中藤山と順調に進む。富士は雲が出て見えなくなってしまっているが、眼下には大きな河口湖が広がり目を楽しませてくれる。
11:00には新道峠に差し掛かる。ここでようやく今日の目的地の黒岳の看板が出現する。ここからは破風山をすぎて1時間10分とのこと。かなりヘタってきてはいるが、休養をしっかり取り先に進む。 ちなみにこの新道峠は裏側から来れば、たった5分で到着できるとのこと。林道がすぐそこまで来ているそうだ。朝6時から登ってきて随分歩いてきたのに、普通の格好をしてやって来る人を見かけるとちょっと興醒めがする。。 峠を出たのでここからは登り一筋となる。老体に鞭を打ち進む。途中富士山のライブカメラを発見。太陽光で自動的に画像を送るようだ。凄いねえ。さすがにここはちょっとしたビューポイント。ガスっていた富士山が、少し顔を出している。夕方には晴れるか。 踏ん張って踏ん張ってようやく破風山に到着。。黒岳はもうすぐか、、、と思いきや前方に黒くまあるい山が大きな壁となっている。認めたくはないが、あれが黒岳なんだろう。。黒いし。
ここから黒岳山頂までの50分は、まさに死闘であった。 地図上にも「急坂」とあるだけに覚悟はしていたが、急斜面よりもその長く続く登りがしんどかった。偽ピークもいくつかあり、その度に体力気力を奪われる。久し振りのテント山行だが、確実にまだ体が山の体になっていない。ゼイゼイ息をつきながら無心で登る。
お腹も減りかけてきた12:50、ようやく黒岳山頂に辿り着いた。富士の絶景を見るのにはやはり苦労がいるようだ。 山頂から早速南側にある展望台に行く。2分ほどで辿り着くのだが、そこが何とも素晴らしい天然の展望台であった。
なかなかの展望。残念ながら富士は雲に隠れてしまっているが、何故だか夕方には絶対に晴れる自信があった。根拠も何もないが、晴れると思いこんでいた。 早速テントを張る。展望台付近はちょっと狭く、少し奥まった場所でないとテントを張れない。展望台自体やや切り立った場所にあるので、あまり先の方でテントを張ると強風で飛ばされる可能性もある。安全を期して木々の間に張る。 テントを張っている間にも、数人の人が黒岳に登ってきた。やはり展望の良さで人気なんだろう。でも皆口々に、雲がかかってしまって残念と言っている。そして自分のテントを見て「宿泊ですか?」と尋ねてくる。
![]() テントを張り終えると昼食。カップ麺を啜りながら、相棒が持ってきてくれたビールを飲む。水でタオルを濡らし体を拭くと、眠気が襲ってきたのでそのままテント内でうとうととする。昼過ぎは日が照りつけるとテント内は暑いくらいだ。 気が付くと夕方になっていた。 相棒は夕食の準備に取り掛かる。富士の様子が気になっていたのでちょっと見に行くと、予想通り雲が取れてきていた。時刻は18:00。少し夕焼けも始まっている。念のため三脚を持ってカメラを構える。 昼間は暖かかったものの、さすがにこの時間帯は冷えてくる。風が吹くと尚更体温を奪われる。インナーダウンを着て写真撮影をする。30分ほどで雲がすっきりと取れた。予想通りの展開に満足。
一通り撮り終わり、夕食へ。今日はすき焼き。小さなフライパンだが、二人程度なら十分だ。生モノが使えるのも初日ならでは。かなり美味しく頂けた。 真っ暗になってから再び富士を撮る。う〜ん、どうもうまくいかない。。真っ暗になってからよりも、少し薄明るい程度の方が写真としてはよかったのかもしれない。その時間はすき焼き食っとたからいかんけど。。(写真はこれね)
夜は真っ暗闇を想像していたのだが、意外と明るかった。河口湖湖畔の街の明かりと、甲府方面の明かり。これだけでも十分空が明るくなっていた。しかし、風の音が結構強く、不気味だった。東から西へ山頂を巻くように風の音が過ぎ去る。それでも昨夜は徹夜だったので、朝まで眠る事が出来た。 Day 2 (黒岳〜天下茶屋〜毛無山) 翌日は5時前に目が覚める。もう少し早く起きたかった。早速富士を見ると少し赤くなり始めていた。
朝焼けぎりぎりである。嬉し事に今日も雲ひとつない晴天で、見事な富士が聳え立っている。雄大でいて、毅然としている。まさに日本で一番の山を誇る圧倒的な迫力がある。この美しい姿には誰も文句は言えないだろう。見事としか言いようがない。 世の中に生命と言うものが生まれたのが奇跡と言うのならば、この富士と言う山が生まれたのも十分奇跡のひとつであろう。何度見ても惚れ惚れする。
生憎、それほど赤くはならなかったが、それでも十分すぎる富士を堪能できた。右手(西)の方には南アルプスも見える。昨日の夕方前からは誰も来なくなり、これだけの景色を独占できたのは贅沢なことであろう。また多分この山に来るのだろうなあ、と思いつつテントを片づけ出発の準備をする。 最後に後ろ髪を引かれながら、07:30黒岳を後にする。 今日はさらに黒岳から東に向かい、天下茶屋を経て、三ツ峠山に登る。中盤に一旦麓まで下り、再び登らなければならないのがちょっときつい。 黒岳の東側には大きなブナ林が広がっている。この時期は枯れ葉ばかりの寂しい風景だが、初夏には美しい新緑が、そして秋には見事な紅葉に染まるに違いない。ブナを持つ山は豊富な水に富み、豊かな森を築くので動物達にも暮らしやすい場所だ。日本ではこのような場所がどんどん減ってきているので、是非とも大切にしたい。 黒岳からは下りが永遠と続く。 昨日死ぬ思いで登ってきたのだが、反対側からも結構大変だと思われる。下るだけでも足が痛くなってくるようだ。下ったりなだらかになったり、そしてまた下ったり。振り返ると黒岳が立派に聳えている。やはりある意味この辺の盟主のようである。
1時間ほど下ると旧御坂峠に出る。使われなくなり朽ち果てている御坂茶屋が何とも痛々しい。 ちなみにこのルートは結構人に会う。ほぼ全員が日帰り登山なのだが、昨日1日で4,5人しか会わなかったのに、既にもう数十人ほど出会っている。人気のルートなのだろうか。そしてほとんどの人が珍しそうに自分らの大きな荷物を見上げる。確かにちょっと場違いな気もしてきたが、まあいいや。 峠からは御坂山に向かうのだが、途中にある鉄塔付近から見事な富士が眺められた。 富士をたくさん撮っている人は、雲のない富士は面白みに欠けると言うが、遠方からやってきた人にとっては曇って見えない富士よりもやはり晴れて堂々とした富士の姿が見られる晴天がいい。もし富士近くに住むようになったら、雲のある日に出掛けたい。
09:00に御坂山を過ぎ、そのまま東へ進む。少しひんやりとした風が、登山で火照った体に気持ちいい。空気も澄んでいて、美しい富士も眺められ、まさに贅沢コースである。ゆっくりするならば御坂山などもテントを張るにはいい場所だ。広くて木もある。 御坂山からは登山道に添え木がされている。かなりボロくなってはいるが、このようなものが作られるということはやはり登山客が多いのであろう。そんな事を思っている間にも、老人のグループなどとすれ違う。今の老人は元気である。 10:00に天下茶屋に下る峠に差し掛かる。本当は清八山から周って三ツ峠山に行こうかと思っていたが、相棒が「疲れるからヤダ」と言うことで、天下茶屋経由となった。まあこれはこれでいい。茶屋で少し休憩もしたい。 天下茶屋までは結構な下りであった。急でもあるし、たくさんの落ち葉が重なって滑りやすくなっている。また下り特有の足への負担も大きい。 それでも「天下茶屋でだんご」とまるで江戸時代の旅でも思い描いているような気持で、必死に下ること1時間15分、ようやく茶屋に到着した。
ここは昭和9年に建築された茶屋で、太宰治などの文豪にも愛された場所である。太宰は3ヵ月ほど滞在し、「火の鳥」などを書き、そして美しい富士を眺めていたという。 さすがに江戸時代のような茶屋ではなかったが、到着後、早速休憩することにした。 メニューは少ない。コーヒーやオレンジジュース、ほうとうに味噌田楽。そして楽しみにしてた団子は、なんとジャガイモを丸めてバターを乗せてあるものであった。とりあえずそのジャガイモ団子とコーヒーなどを注文。雲に隠れてしまったが、富士を眺めつつ休憩する。 甘い団子もいいが、疲れて塩分の抜けた体には、このバターたっぷりのジャガイモ団子もすこぶるいい。登山中に長い休憩はあまり良くないが、ついつい長居をしてしまった。自動販売機があったのでジュースを購入。水が随分と減っていたので、助かった。車での観光客も結構来ており、何だが登山を終えてしまったような感覚になり始めていたので、気を引き締めてバックを背負い歩きだす。目指すは三ツ峠山登山口。
1時間ほど迷ってようやく登山口に到着。ここはさすがに人が多い。車もたくさん止められている。ちょっと驚きだ。12:00を過ぎていたので、もう下山してくる人も結構多い。確かに午後から登山を始めるのはあまり良くはない。 この登山口から三ツ峠山までは、林道のような道をひたすら登る。山頂には幾つか登山小屋があって、そこまで物資を車で運んでいるとのことだ。言われてみれば、登山口に四駆が何台も止まっていた。しかもタイヤにチェーン巻き付きの。 地図上では1時間ちょっとで登ることができる。時間、距離的には大したことはないのだが、何せ20kgを超えるバックパック。そして昨日、それから今日も既に5時間近く歩いている。ここに来て再び登山口から登るのは、結構大変な事であった。道は平坦で歩きやすく、何の問題もないのだが、足が進まない。行動食や水を補給しながらゆっくり登る。多くの下山する家族連れなどをすれ違いながら、結局2時間近くかけて山頂付近までやってきた。しんどかった。。
三ツ峠山は、開運山、御巣鷹山、そして毛無山の三つを合わせた名称である。特に御巣鷹山の展望が良さそうではあったが、到着した時点は富士山に雲がかかり、期待しているほどの展望は得られなそうだったので、先にテントを張る場所を探すことにした。事前情報では毛無山付近で張れるらしい。 ところが、である。 この毛無山付近だが、確かに平坦な場所はあるが、自然保護の為かロープで立ち入りが禁止されている。無理すれば入れない事もないが、そこまでする気もない。仕方がないので、途中の道にあったベンチ付近にテントを張る。何とか平坦な場所が確保できる。しかし展望はほとんどないし、昨日同様テントを張っている人など誰もいない。しかも風が異様に強い。15:00を過ぎて誰も来なくなったと踏み、設営に掛かる。
これからが大変であった。 テントを張った場所はどうも稜線らしく、多少木があり直撃は避けられるものの風が強い。富士はすっかり雲に隠れ、何も見えない。天候も下り坂で、空はどんよりとしている。事前の予報では、明日の午前中までは曇りで何とか持ちそうだが、ちょっと不安になってきた。食事を済ませる頃には、風はさらに強くなっていた。風は冷たく、とても外には居られない。 まだ明るいが、とっとと眠ってしまうことにした。 しかし夜が更けるにつれ、ますます風は強くなる。強風で木々が擦れる音が物凄く大きく、不気味だ。テントのタープは、バタバタ、バタバタと風を受けて常に音を出している。時折、テント自体が強風にあおられ傾く。はっきり言って眠れたものではなかった。慌てて携帯の天気予報を見ると、河口湖付近は「春の嵐が吹き荒れる」と出ていた。後日知るのだが、発達した低気圧が来ていて、この時は全国的に風が強かったらしい。アルプスでは数名の遭難者や死者も出たようだ。
山は本当に恐ろしい。 もう少ししっかり天気予報を確認していれば、三ツ峠山は諦めていたかもしれない。もう少し時間に余裕を持って登れば、もっと安全な場所にテントを張れたかもしれない。少し外に出て辺りを確認してみたが、誰もいない風の吹きつける暗闇に、バタバタと体を震わせるように耐えるテントが何とも心痛む。 ゴウゴウと恐ろしい音を立てて呻る山に怯えつつ、眠れぬ一夜を過ごす。 Day 3 (毛無山〜河口局) 翌日は04:00前から行動を起こす。 どうせ眠れていないので、何時でもいい。テント内で食事を摂りながら、外の様子を確認する。やはりどんよりと曇っている。もちろん強風も健在だ。「朝になれば・・・」と思っていたが、それも甘かった。時々、テントに当たる音に雨も混ざり始めている。でも今日中に下山する。いや、しなければならない。 食事を終え、荷物を片づけていると、少し明るくなってきた。明るくなってくると、何とか行けそうな雰囲気になってきた。速攻でテントを片づけ、いざ出発。時刻は05:00。この時間の出発ならば、下山口の08:08のバスに乗れそうだ。 今日は毛無山から河口浅間山神社まで下る。ここからバスに乗り、登山口である大石まで戻るのだ。 幸い雨もほとんど降っておらず、風も下山する程度ならほぼ問題ない。 毛無山を過ぎるとすぐに下りとなる。結構な傾斜だが、これで一気に下る事が出来る。暫くは稜線を歩くので風は強いが、木々が増えるに従い、風も気にならなくなってきた。登山道は少し濡れているので、気を付けながら歩く。 しばらく下ると、暑くなってきた。念の為にレインウェアを着ていたのだが、それが蒸してきた。とりあえず必要なさそうなのでここで脱ぐ。水分を補給し、さらに下る。
その後林道に出て、さらに進むと鉄塔に出る。これは昨日、富士を眺めた場所に繋がる鉄塔だ。何だか嬉しくなる。 その後は杉林を歩き、川沿いに道を進む。標高が下がってきたのか、結構蒸し暑い。いや、それとも川の側の為なのだろうか。 やがて母ノ白滝という滝に出る。中々のものだ。ただゆっくり下っている為か、時間がないので先に進む。 そのまま川沿いに歩き、07:40にようやく浅間山神社に出る。よかった。何とか無事下山できた。08:08のバスにも間に合いそうだ。
そのまま郵便局前のバス停へ到着。本当に嬉しかった。 富士山の絶景を見たり、夜の山で怖い思いをしたりと大変であったが、やはり山旅を終えてみると楽しかった思い出が強い。そして何よりも今回は、天候の大切さ、そして山の道具の大切さを思い知った。 あれだけの強風の中でも全く問題のなかった山岳テント。外にいれば寒さで低体温症になる危険がある環境でも暑いぐらいに体を温めてくれるダウンシュラフ。値は張るが、過酷な山で命を守ってくれるにはやはり必要なものばかりだ。無理して買ってよかった。 河口局からバスに揺られて、大石ペンション村まで行く。そこからゆらゆらと歩いて車に戻る。 今回も無事に山旅を終える事が出来て、本当に感謝だ。
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