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2009年7月11日
日帰り


77.岩古谷山
    (標高799m)

登山日 2009年7月11日
登山時間 和市登山口(国道473号線)⇒岩古谷山山頂 (09:40⇒11:10/全行程約7.5時間)
登山口までの移動手段 自家用車
天候 晴れのち曇り
短評 愛知に相応しくない岩山に長い登山道。しかし山頂からの景色は抜群。
難易度
おススメ度
「新・こんなに楽しい愛知の130山」

愛知の低山登山の決定版!低山だからと言ってあなどれない山々。
管理人もこのガイドブックを片手に頑張って登ってます。
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梅雨の中休み。久々に天気が良いとのことで、奥三河の山に登る事にした。
目指すは岩古谷山。ガイドブックの紹介ではランクC。約2千万年前に噴火でできた山らしく、岩場が多いそうだ。東海自然歩道の三大難所のひとつのも数えられており、人気もそして難度も高いとのこと。是非行って見る事にした。
猿投グリーン道路を越え、いつもどおり153号、420号、257号、そして国道473号線へと走る。もう既に慣れた道にはなっているが、遠い。山の中なので仕方がないが、遠い。
2時間掛けてようやく登山道へ到着した。



登山口には東海自然歩道の看板が立っている。東京から大阪まで続く自然歩道なのだが、「東京まで399km、大阪まで605km」との案内の他に、「トイレまで80m」との表示もあった。ちょっと笑える。
軽くストレッチをして、いざ出発。
歩き出すとすぐに杉林に入る。少し木漏れ日が落ち、東海自然歩道ということもあり歩いていても気持ちがいい。昨夜まで雨だったせいで道は濡れているが、空気はものすごくおいしい。息を吸っているのを自然と感じることができる。


岩古谷山(いわこやさん) 和市登山口 杉林を歩く


しばらく歩くと、「十三曲がりの峠」との看板に出た。この山道は、先の町から奥にある集落への唯一の道として使われていたそうで、この先にある堤石峠まで13ものつづりの曲がりがあり、こう呼ばれているのだそうだ。要するにここから辛い、ということだ。

先程までの爽やかな山歩きとはうって変わり、厳しい登りが始まる。マイナスイオンと喜んでいた湿った空気はただ汗の元となり、美味しいと感じていた空気は吸うのも困難になる。しかしまだ始まったばかりなので、体力で登りきる事ができるのは幸いだ。これが終盤に来たらまずいだろう。

30分ぐらいで目指す堤石峠に到着した。机とイスと、ちょっとした空間があり、休憩にはもってこいの場所だ。飲み物と饅頭を食べ、少し休憩した後再び先を目指す。「この先歩行注意」との看板があるのが気になったが、そのまま進む。
しかし、ここでちょっとしたお土産を貰っている事には、まだこの時はまったく気付かなかった。

しばらく進むと突然前方が開けた。そしてそこには岩の壁が立ちふさがっている。
「え、これ登るの?」
と、思わず声が出てしまう。険しく空に突き刺さっているその姿はまさに岩の壁のようだ。


13曲がりの峠 堤石峠 岩壁が目の前に現れる


見ていても仕方がないので、目の前にあるこれまた登山欲をそそる階段を降りる。そして降りた先には、案の定岩登りの階段が現れた。
ここからが結構本格的な岩登りとなる。岩に沿って付けられた歩道を歩いたり、岩に打ち付けられた杭とロープで登ったり、とても愛知県の山とは思えないアクションだ。念のため手袋は欲しいところ。昨日の雨で足元が少し滑るが、しっかり注意しておけば大丈夫のようだ。

その時である。先に岩に登っていた相棒のズボンに虫がいた。呼び止めて取り払おうとすると、
「これは!」
その虫は茶色く、ナメクジのようで、そして尺取虫のように歩いている。山ヒルだ。愛知の山10座目にして初めてヒルに遭遇した。相棒はヒーヒー言っているが、幸いまだ血を吸われておらず無事取り払った。その後すぐお互いの服や靴下を調べたが、この一匹だけのようだった。後で考えて見ると、どうやら堤石峠で座った際にズボンについたようだ。いやいや吸われなくて良かった。


岩を上るような階段 岩に張り付くような山道 ヒル(真ん中の長いの)


ちなみに景色はこの辺りからすごく良くなってくる。
山頂までの数ヶ所、突き出した岩場がありそこからの眺めがすごいのだ。三河の山々を一望できるといっても言いぐらいの眺めだ。ヒルや登りの辛さを思わず忘れてしまうほどである。風も涼しく、しばし写真タイム。ただ一応柵はあるが、断崖絶壁なので高い所が苦手な自分にはちょっと怖かったりもする。

そのまま先に進むとすぐに山頂に出た。
約1時間半、岩古谷山、登頂成功!時計を見るとまだ12時には少し時間があったので、そのまま先に進んだ。


岩を登る 三河の山を一望 岩古谷山山頂(799m)


意外にもすぐ先にもまた岩場があり展望が開けている。そして山頂を示す看板も。一体どこが本当の山頂か分からないが、とりあえずまた写真撮影。それにしてもここの岩場、かなり怖い。断崖絶壁だし、ヒューヒューしたからの風が吹きつけてくるし、腰が引けてしまう。。
山頂を堪能し、再び先に進む。

ここでアクシデント発生。
木でできた階段を下っていたのだが、足を滑らせてそのまま仰向けに転落。痛さで下でうずくまっている自分にびっくりして、急いで降りようとした相棒までも階段で滑り同じく仰向けに転落。
幸い自分は多少の痛みで済んだが、相棒が腰を強打し、歩くのが辛くなってしまった。地図で見るとまだ行程は随分あるし、それに来た道はかなり危険だったので、戻る事もできない。
山の恐ろしさを感じた。
まったく身動きができなくなったら、まさに遭難だ。幸い自分は大丈夫で、相棒もゆっくりなら歩けるようだ。まだ時間はあるので相棒の荷物を背負い、先に進むことにした。

爺さんのようなスピードで歩く。下りの方が痛むようで、尚更速度が落ちる。それでもまったく動けないよりは随分ましだ。道もさすがに三大難所のひとつのためか、あまり良くはない。元気ならガンガン進めるレベルだが、手負いでは難易度がかなり増す。不幸中の幸いだったのが、梅雨という事もあり午後7時ぐらいまでは明るい。まだ活動時間が6時間以上ある。これは助かった。


ヒューヒュー音がして、ここは怖い 二人とも滑り落ちた階段 道は良くない


話は変わるが、この山はきのこが多い。
梅雨の時期の為なのかは知らないが、とにかく多くて、サイズも大きいものが良くある。カラフルだし、美味しそうなものもあったので幾つか写真に撮ったのだが、まったく名前は分からない。毒キノコはあまり見た目では分からないそうだが、そう思ってみれば全部毒キノコに見えてくる。
ちなみに後日図書館で借りたきのこの図鑑で調べて見たが、全然分からなかった。素人には全部同じに見えるのだ。。。


これ大きかった。一番美味しそう スーパーマリオのきのこのようだ チョコレートがけ?



13時、鉄塔を過ぎる。ここで初めて登山客に出会った。唯一で最後の登山客である。
地図で確認したが、まだ全行程の半分に達していない。やばいな。ちょっとなめていた、ランクCを。悲観的なことを思っても仕方がないので、頑張れと声を掛け先に進む。

依然道は悪いのだが、それ以上に登ったり下ったりの繰り返しがきつかった。既に登り始めてから4時間近く過ぎており、そろそろ足のリミットも近づいている。小さなピークを登り、そして登った分だけまた下る。下るとすぐにまた登りがあり、登るとまた下る。これはきつい。徐々に体力を奪ってゆく山道だ。
お昼の残りのおにぎりを食べ、とにかく進む。腹が減っては力が出ない。山に入るとすごく腹が減る。だから食べる。いいなあ、こういうの。

14時過ぎ、御殿岩に到着。以前天神が祭られていたそうでこのよう名前が付いてるそうだ。看板によると、この辺りは石英安山岩という侵食されにくい岩でできており、そのため大変急な岩や切り立った岸壁になっているそうだ。
と書かれていたのだが、疲労でゆっくり読んでいる余裕などない。相棒をフォローしながらの行軍なので、さらに疲労速度が早くなる。

上り下りを一体幾つ越えたのだろうか。7,8回は繰り返した気がする。そして15時、ようやくびわくぼ峠に到着した。ここからは下りだけになる予定なので、気分的には楽だ。
ちなみにここから南に進めば40分で鞍掛山に行けるそうだが、時間的にも体力的にも無理なようだ。また次回に取っておこう。


登ったり下ったり。。。 岩肌もまた登ります。。 びわくぼ峠


一休みしてから下り始める。
思っていたより道が良くない。良くないというよりは悪い。障子岩を回るように下り、足場も不安定な杉林を歩く。くもの巣も多いし、結構急な下りもあったりする。この時間帯では結構辛いが、まだ下りなので助かった。

歩き始めて6時間半、ようやく出口に当たる塩津の登山道に出た。長かった。
ここからは県道を歩くことになるのだが、これまた長い。しかも結構分かり辛い。疲労した頭でも何とか間違えずに歩けてこれたが、駐車場まで1時間も掛かった。

障子岩 道は悪い 長い県道。。


それでも塩津や和市の人に会う度に、「こんにちは」挨拶されたのは気持ちが良かった。みんなご年配の方々だが、疲れを忘れさせるには十分なものであった。

今回の山は本当に山らしい山であった。山にある様々な場面が用意されており、難易度も距離も十分なものである。山の恐ろしさと面白さを知るにはちょうどいい機会であった。
ランクCをなめると痛い目に遭うことも良く分かった。




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