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2013年5月2日
日帰り



    

登山日 2013年5月2日
登山時間 バンガロー村駐車場⇒登山道合流⇒1065mピーク⇒日本ヶ塚山山頂⇒1065mピーク⇒駐車場
(09:00⇒10:25⇒10:40⇒11:25⇒12:30⇒13:25/全行程約4.5時間)
登山口までの移動手段 自家用車
天候 晴れ
短評 とにかく最初から最後まで登りが続く。途中からの尾根歩きは気持ちが良いが、痩せ尾根に気を付けたい。
しかしそれ以上に山頂付近からの景色は絶景。
難易度
おススメ度
「新・こんなに楽しい愛知の130山」
愛知の低山登山の決定版!低山だからと言ってあなどれない山々。
管理人もこのガイドブックを片手に頑張って登ってます。



GWの休みを使って再び130山を訪れた。季節外れの寒波が来ているようで、最近でも朝の最低気温が一桁台とちょっと寒いぐらいだ。ただ低山の山登りにしてみれば、虫などがあまり動かないのでちょどいい。
そういう訳で奥三河でガイドブック紹介時間が5時間以上と長い、日本ヶ塚山に行くことにした。

家を午前6時半に出る。気温は8度。やや冷える程度だ。
猿投グリーン道路を抜け国道153号線、そして茶臼山有料道路を通り新緑の山間を走る。ちなみに茶臼山有料道路山頂付近の温度は、2度。ちょっと外に出てみたが、やはり冬のような寒さだ。天気が悪ければ雪が降ってもおかしくない。
細い県道を幾つか抜け、ようやく日本ヶ塚山の登山口付近に到着した。ただ登山口が分からない。ガイドブックにはバンガロー村の駐車場から登る、となっているので「古里とみやま」と書かれた標識のある道へと進む。すぐに日本ヶ塚山の全体図が描かれた地図を発見。よく見るとここが登山口のようであった。駐車場に車を止め、準備をする。


「古里とみやま」へ 駐車場(登山口) 日本ヶ塚山地図と熊注意の看板



しかしちょっと予定が狂ってしまった。
ガイドブックには日本ヶ塚山は周遊コースで紹介されていたのだが、中沢道(Cコース)が崩落の為通行止めにになっていた。ここから登るAコースとBコースで山頂に向かうピストン登山になりそうだ。
まあそれはいいとして、「熊に注意」の立札がたくさんあり、そちらの方が不気味である。


最初はコンクリートの道を登る。ずっと進むとお墓が現れた道が途切れた。墓参りの道だと分かる。引き返して山の方に伸びている看板通り、そちらに進む。すぐに土砂崩れのような道が現れ、一応登山道らしいのでそこを登る。
まあ当然ながら最初は杉林。杉の木の間を黙って登る。でもまだ頭の中には「熊」の文字がいっぱい横切っているので、身に着けている熊よけの鈴をしっかりと鳴らして歩く。20分ほどで尾根っぽい感じの登山道になる。ちょっと風があって歩きやすい。


ここを右へ 土砂崩れのような登山道 最初は杉林を歩く



しかし静かだ。最近の山では登り始めの頃はまだ近くの道路から聞こえるバイクの音などが結構聞こえるのだが、ここはそんな音は一切しない。本当に自分の出す音以外は自然の音のみだ。時々聞こえる鳥の声、木々が擦れ合う音。山の深さを思い知る。



静かな山を登る。それにしてもこの山、ひたすら登る。登山口の標高が約400m程度。山頂が1,100mほどだから軽く600m以上は登ることになる。その為か地図で見るよりも、実際登りはきつい。登山道自体は良く踏まれていて間違えることはないのだが、とにかく登りが休みなく続く。いや、正確に言えばきつい登りを登りきると数十メートルの平たいっぽい場所があり、その先はまた登りになっている。そしてその登りを登りきると、少し先にまたきつい壁のような登りが現れる。


標識通り進む 登る また登る



このような登山道が約1時間半、登山道の合流地点までずっと続く。先に登山道は良く踏まれていると書いたが、よく踏まれているが整備されているとは言い難い。実際、昔は整備されていたのだろうけど、丸太の階段などは既にボロボロに朽ち果てておりちょっとした哀愁すら感じさせてくれる。ここまで崩れていると安全の為の整備が、逆に危険になってくる。


気持ちが良いが登り すぐにまた登り 木も朽ち果てている
ちょっと荒れた登り 一直線に登る 整備されていない



10時半過ぎにちょっとした尾根にまた出る。しかしここまでの登りでかなりの体力を使ってしまった。とにかく一息をつく場所もないほど、登りが続いていたような気がする。

しかしここからは少し雰囲気が変わる。これまでの暗い登山道からちょっと日が当たるようになる。それに何より景色が開ける。これは精神的に嬉しい。美しい山の景色が疲れた心を癒してくれる。ただ尾根っぽくなっているので、風は強く感じる。まだ登りにはなっているので、風を受けながらでも寒さはあまり感じない。


明るい尾根に出た 綺麗な風景 遠くに茶臼山が見える



10分ほどで丸太のベンチがある場所に辿り着いた。ガイドブックに「展望良し」と書かれた1065ピークであろう。ここからも美しい景色を楽しめる。眼下には佐久間湖がわずかに見える。
一人の登山者が休憩していた。50代ぐらいの男性だ。少し会話をする。景色が良かったので写真を撮る。熊の痕跡はないが、人に会えたことでちょっと安心した。
軽食を摂っておられたので、挨拶をして先に進む。


風が強い 1065ピーク 眼下に佐久間湖が見える



感覚的には、もう山頂には十数分で着く感じでいた。しかしガイドブックにはまだ「50分」とある。そんなに掛かるのか。。
しかも驚くことにここからかなりの下りとなっている。ロープが張られた箇所も結構あり、急角度であることが分かる。ゆっくり降りるが砂で滑ってストックなしでは結構危ない。しかもここは尾根なので両側は山の下に切り込んでいる。


尾根を歩く 分かりにくいがいきなり下り ロープが張られた下り



でも景色は抜群だ。今日は快晴なので遠くに見える雪山まではっきりと見渡せる。新緑の愛知の山々に白い雪山が浮かんでおり、素晴らしい景色が広がっている。
でも道は結構危ない。整備されていない痩せ尾根で、所々が崩れている場所もある。岩も結構むき出しになっている場所もあったりして、ストックを収めて両手で登ったりしなければならない場所もある。また場所によっては誰が持って来てくれたのか、ハシゴが掛けられており、ここも慎重に登る。
雨が降った後や、風の強い日には十分に気を付けて歩きたい。


ハシゴがある 登山道も荒れている 痩せ尾根
両側に落ちないように 朽ち果て寸前の階段 狭い登山道



道が危険なこともあるが、やはり道もアップダウンが激しい。登っては下り、下っては登りの繰り返しだ。何度も偽ピークに騙されて進む。それでも時々開ける美しい景色に力も出てくる。


美しい風景




ガイドブック通りに1065ピークから約1時間、ようやく日本ヶ塚山山頂に辿り着いた。
山頂はちょっとしたスペースがあり、一息つける。途中で抜かされた先の登山者も休憩している。それにしてもここからの風景。これまでにまして素晴らしい。


パノラマビューが広がる



眼下に広がる1,000m級の山々。新緑とのコントランスが美しい。そして先ほどからずっと見えていた白い山々。左から数えて4つも見える。左から御嶽、中央アルプス、八ヶ岳、そして南アルプスか。南アルプスがとても大きく見える。愛知県からこれだけ大きく見えるのは相当近いということだろう。そして八ヶ岳 仙丈岳
(ぶっちょうほうさんにご指摘頂きました2013/12)もその奥で雄然と聳えている。さすが愛知県で最も奥深い山だ。


日本ヶ塚山山頂 二等三角点がある 絶景かな



山の景色を楽しみながら、先ほどの登山者の方とも会話をする。GWを使って車中泊しながらここらの山を登っているそうだ。昨日は八岳山を登られたそうだ。自分も130山もそろそろ100山になるので、低山登山の話もよくあう。山の話は幾らしていても尽きないものだ。



一通り景色を堪能して、下山にかかる。
しかし登りがきつい山は、下りもきつい。1065ピークまでは下りの登山道というよりは、何だか登っているようにすら思える。ロープの張ってあった登りの意味がよく分かる。
そういえば1065ピークを見ながら思い出したのだが、この日本ヶ塚山は昔、「二本ヶ塚山」と呼ばれていたそうだ。確かに二つのピークがある。よく言えば二つのピーク楽しめるのだが、それは言って見ればクタクタの所を二つの山に登らなければならないということかもしれない。


1065ピークを望む 上から見ると結構怖い 下りなのに登る・・・・



45分をかけて1065ピークに到着。ここまで来ればあまり危険な個所はない。足の動くままに、ずーっと下りが続く登山道を進む。
13時半前に駐車場に無事戻ってきた。
しかし、、、なんと駐車場の入り口に「無断駐車禁止」と書かれた黄色と黒のトラ柵が置かれている。しかも「ナンバーを控えて通報します」とまで。。朝はこんなのなかったのに。。。
車を移動し、バンガロー村に謝罪の為に行って見る。けど誰もいない。しばらく辺りを歩いて見たが、人のいる気配はない。仕方ないので帰ることにした。山自体は登り甲斐のあるものであったが、何とも後味の悪い登山となってしまった。
駐車場には注意したい。。


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