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2012年1月3日
日帰り


18.猿投山
    (標高628.9m)

登山日 2012年1月3日
登山時間 猿投神社登山者用駐車場⇒御門杉⇒休憩小屋⇒東宮⇒猿投山山頂⇒七滝遊歩道⇒御門杉⇒駐車場
(09:14⇒09:35⇒10:00⇒10:35⇒10:50⇒12:00⇒12:45⇒13:00 /約4時間)
登山口までの移動手段 自家用車
天候 晴れ
短評 東宮ルートは非常に整備されており登り易い。初心者にもお勧め。
難易度 (※東宮ルートの評価。しかしこれを外れると標識などが無くなり評価は★★★)
おススメ度
「新・こんなに楽しい愛知の130山」
愛知の低山登山の決定版!低山だからと言ってあなどれない山々。
管理人もこのガイドブックを片手に頑張って登ってます。



昨日(1月2日)の六所山・焙烙山に続き、正月3日も山に向かうことにした。家でゴロゴロするよりはずっといい。
今日向かったのは猿投山。最初に書いておくが、この山メジャールートである東宮コースを登れば標識や道の整備もしっかりとしており、初心者向けのコースとなる。しかしこの山には他にもいろいろなコースがあり、地図に表記の無い場合はコンパスや地形で判断しながら進まなければならず、ちょっとしたルートファイティングの技術も必要となるため難易度が上がる。
でも面白い山だ。


自宅からは車で約40分。このくらいの距離だと非常に楽だ。めちゃくちゃ早起きしなくてもいい。
県道33号線から国道419号線に入り、猿投神社付近に差し掛かる。ちょっとびっくり。すごい人だ。まだ正月三が日なのでお参りの人だろう。それにしてもたくさんの警備員や広い臨時駐車場など、結構有名な神社だったのか、猿投神社って。


猿投山 猿投神社臨時駐車場 結構立派だった猿投神社



午前9時、猿投神社の臨時駐車場に車を止め、歩き出す。たくさんの参拝客と歩くので、「山!」って格好の自分が少し浮いている。猿投神社参拝は下山後にして、先に登山道を探す。猿投神社から向かって右手の舗装された道を登ると、登山者用の駐車場と書かれた場所に出る。えっ、なんだ、ここに停めれば良かったんだ。数十台停められる駐車場に水やトイレもある。何人かの人が準備体操をしている。こんな場所があったとは。。

さて、そのまま林道を登ってゆく。舗装されているので歩きやすいが、登山ではまだ無いかな。途中、「トロミル水車」という復元された水車や「お倉岩」という岩を過ぎる。すると御門杉がある所に登山口の標識が出ていた。ここから登る。
ちなみにこの猿投山は、昨日の六所山・焙烙山と違い、登山者が多い。この林道だけでもう数人の登山者に会っている。しかも若い女の人が多い気がする。カラフルな服装を纏い、まさに山ガールだ。それに引き換え若い男の少ないこと。老人は多いが、何とも悲しくなる。


登山者用駐車場 登山口まで林道を歩く トロミル水車



登山道は非常に整備されている。東海自然歩道だそうなので当たり前だが、標識も多く迷う事はまず無い。急峻な場所もほぼ皆無で、初心者でも安心して登れる。広葉樹も多く、たくさんの落ち葉が道を埋めている。何とも暖かみがある。
一度林道に出てしばらく登ると、休憩小屋が見えてきた。ずっと登りだったので汗が噴出しており、少し小休憩。
それにしても立派な小屋だ。屋根があり、適度に清潔でちゃんと座れる。おにぎりを食べながら汗を拭く。いやいや親切な山だ。
さらに進む。道はなだらかになり、さらに歩き易くなる。しばらくすると西宮と東宮へと分かれる分岐点に出くわす。最短は東宮ルートなので、迷わずそちらへ進む。


猿投山登山口 道は整備されている 立派な球形所



下る感じで少し歩くと、林道に出た。すぐ傍にトイレと立派な鳥居があり、さらに登りが続いている。少しトイレ休憩をし、再び鳥居の先へと進む。この辺りから杉林も多くなり、いつもの低山登山のような気分になってくる。
しかしだいぶ標高も上がってきたのか、登山道に雪が現れ始めた。昨日も600m級の山でたくさんの雪を見たので予想はしていたが、ここ猿投山はでは登山者が多いため雪が踏み固められ、アイスバーン状態になっている。ほぼ氷に近い。このような状態の雪が結構長く、何箇所も続くので気をつけないと滑って非常に危ない。1割ぐらいの人は軽アイゼンをつけていたぐらいだ。


鳥居がある(近くにトイレも) 杉林を進む 踏み固められた雪道に



10分ほどで東宮に辿り着いた。
小さなお宮だがお参りをして先に進む。このお宮付近も雪が結構残っていて滑りやすい。
そしてここからが雪との戦いである。
とにかく滑る。踏み固められて氷の上を歩いているような感じがする場所もあるので、必要以上に気を遣う。幸いストックがあったので上手くバランスを取りながら歩けたが、途中何人も転んでいる人を見かけた。


東宮 東宮の脇を通って かなり滑ります



東宮から20分程で猿投山山頂に辿り着いた。
山頂付近にもたくさんの踏み固められた雪があり、やはり転んでいる人がいる。というか、スニーカーで登ってきているんだもんな。そりゃ滑るわ。登山靴でさえ危ないのに。夏場はスニーカーでもいいかもしれないが、今の時期はちょっと不安だ。
山頂には幾つかのテーブルが置かれ、何人かの人が軽食を摂っている。そして景色も良い。今日もお陰さまで晴天。北部しか視界が効かないが、遠く雪を被った御嶽や白山が見える。有り難い。
椅子に座りコンビニで買ったパンをかじる。パンはとても美味しく景色も素晴らしいのだが、寒い!文字通り北風をまともに受け、しかも日陰。雪山の風は体感温度で氷点下2,3度か。汗をかいているので体が冷えるのも早い。
しばらく山頂を堪能して下山する事にした。


猿投山山頂 御嶽や白山も見える 山頂は寒い!



さて、下山ルートだが、ほとんどの人が往路の東宮ルートを下ってゆく。
しかし、このルートあまりにも整備されすぎていてちょっと物足りない。という訳で、地図上にもルートがある赤猿峠から西宮を経て下るルートで行って見ようと思った。まあ、これが後に少しだけ後悔する事になるのだが。。

まずは猿投山山頂から西に赤猿峠を目指す。
雪に気をつけながらしばらく進むと、南に下るルートがある。標識はあるが「山頂まで10分」という案内だけで、先のことは書かれていない。地図で場所を確認していると、その南に下るルートから人がやってきた。ちょうどいいので尋ねて見ると、ここから南に下って林道に出ることができるらしい。西宮もその先だという。
という訳で、その「地図に無いルート」を行くことにした。「大丈夫だよ」という言葉と、ちょっと気分的に冒険して見たくなっていた。

勧められたルートを軽快に進む。先程の東宮ルートとは違い、誰もいない。まさにいつもの低山登山道だ。ただ僅かに踏み跡があるのでそれを慎重に探しながら先に進む。この程度の道はいつもの130山の孤独登山と同じである。
基本的に下りなので順調進める。10分ほど進むと「団九郎の岩屋」と書かれた標識を発見。このルート初の標識だったので、ちょっと嬉しい。地図を見ると岩屋は途中にあるので、そちらに進むことにした。


行きの登山道を下る 踏み跡も何とか分かる 岩屋への分かれ道?



しかし、足跡こそ辛うじてあるものの、標識無し、地図上にルート無し、出会う人無しだとちょっと不安になってくる。かなり下ってきたので、ここから戻るのも非常に大変。道は細くなったり、沢沿いに伸びていたりしてよくわからない。だんだん後悔の気分になってきた。
一応まだ登山道上にいるので遭難こそ無いが、不安感は拭いきれない。
さらに進むと、広い林道らしき場所に出た。良かった。


道は細くなり、 荒れ始め、 もちろん標識など無い



とは言え、一体どこのどの変の林道なのかさっぱり分からない。コンパスで方角を確認し、それらしき方向へ進む。
しかし登山道というよりは、放置された林道と言った方がいい。舗装はされていないので凸凹が酷い。それに何故かタイヤの跡が良く目立つ。車?いや、ここは四駆でも無理だろう。恐らくバイクか。

と思っていると、バイクが現れた。やはりここはバイクが良く通る場所のようだ。一応道を聞いてみたが、やはり登山者ではないので明確な場所の回答は得られなかった。仕方無しに下る。
しばらくすると、舗装された林道に合流した。
??一体ここはどこだ?
地図上にはそれらしき場所が2箇所あるのだが、そのどちらか?それともまったく別の場所か?ただ、良く考えて見ると先程バイクの人にあった場所に分かれ道があった。登っていたので進まなかったが、もしかしたらそこが西宮に向かっている道なのかもしれない。
という訳で、分かれ道まで戻り、その登り坂を進む事にした。


どこの林道? 舗装された林道へと出るが、 戻ってこちらを進む事に



しかし、、、下山のはずなのにかなり登りになっている。進めど進めど標識の一つもない。しかも向かっているのは北?北ではまったく違う。西宮には位置からして東のはずなのだが。。
途中で戻ることにした。先程の道まで出て、舗装された林道へ出る分岐点まで再び来る。ここまでかなりの体力を使ってしまった。時計を見るともう12時。登り始めて3時間近くになる。そろそろ疲れてきた。
ちなみにこの分岐点、「猿投七滝@皿洗いの滝」なる標識がある。そしてそれらしき滝も。地図をよくよく見てみると、猿投七滝という道がある。これをこのまま下ればいいのかな?そちらに向かってみた。

猿投七滝というだけあって、滝は七つあった。一応その滝を見る歩道も整備されているが、もうちょっとそんな元気はない。
七つ目の滝を過ぎると、再び林道の分かれ道に出た。「作業中」とあり、車止めがされているが、もしかしてこれは行きに横切った林道なのかもしれない。そう思っていると、初めて歩いて登ってくる人に出くわした。念の為に聞いて見るとやはりそうらしい。よし、これを進めば往路に戻れる。
しかしあの人、めちゃくちゃ普通の格好していたなあ。イアホンで音楽とか聞いていたし。どこへ行くのだろうか??


猿投七滝@「皿洗いの滝」 仕方がないので林道を歩く ここが分かれ道



舗装された林道を歩く。
ちなみにこの林道、間違いなく登っている。下山なのに何故登ってばかりいるのか不思議で仕方がない。とは言ってもこれを進まなきゃちゃんと帰れない。素直に往路を下っていればもう登山口かな。まあ、後悔しても仕方がないが。。
長い。。長い。現在地が分からず歩くのが、こんなに不安で長く感じるものとは思っても見なかった。
林道を登る事15分、標識と登山道を発見した。
すっかり往路の登山道かと思ってみたが、どうも違う。こんな感じではなかったような気がする。書かれている文字も「武田道登山口」だ。まったく初めて聞く道。訳が分からない。迷ったが、これは下らずさらに林道を進む。

そして林道を歩くこと25分、ようやく見覚えのある登山道に辿り着いた。良かった、これこそ往路の登山道だ。
ここまでこれば安心。標識に溢れた登山道を下り、登山口に出る。ほぼこれで今日の登山は終わりだ。西宮に行けなかったのが残念だが、それも仕方がない。また次の機会にしよう。
その後猿投神社まで戻って見ると、凄い人で賑わっていた。朝より遥かに多い。元旦から3日連続の初詣(?)を行い、帰路に着く。


ようやく往路の登山道に戻った 初詣客で賑わう猿投神社 出店もたくさん



猿投山は予想以上の人が登っている有名な山であった。東海自然歩道にもなっており、東宮ルートで歩けばかなりハイキング気分で楽しめる。しかしこの山には色々なルートがあるようで、それを楽しみだしたら何度も登らなければならないだろう。
でも楽しい山だ。帰路はちょっと危ない事もしたが、それなりの山の経験と装備がしっかりしている人なら問題ないだろう。色んな人が楽しめる良い山である。



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